九月の生命の言葉

「虎にのり かたはれ舟に のれるとも 人の口はに のるな世中」 荒木田守武
たとえ虎に乗るとか、壊れた舟に乗る様なことがあろうとも、世の中を生きてゆく上は人の噂にのぼる様なことをするな。
※口の端(は)に上(のぼる)=うわさになる
『世中百首』

荒木田守武(あらきだ もりたけ)
文明五年(一四七三)〜天文十八年(一五四九)。室町後期の連歌、俳諧作者。伊勢神宮内宮三権禰宜荒木田守秀の子。神宮を中心とする伝統社会に育ち、世中百首(伊勢論語)、守武千句、俳諧独吟百韻等を作り、山崎宗鑑と共に俳諧独立の機運を作る。