十一月の生命の言葉

「命には終りあり 能には果てあるべからず」世阿弥
世阿弥著「花鏡」の一節。死は誰にでもくる避けられない宿命であるが、役者の能芸にはこれで良いという終点があってはならない。

世阿弥(ぜあみ)
貞治二年(一三六三)〜没年不詳。
室町時代の能楽師、能の大成者。足利義満、義持、義教三代の将軍に仕え、父観阿弥の芸を受け継ぎ、能の幽玄化、歌舞劇化を進め、現在にまで残る名作能を多数作り、数々の能楽論を著した。