十一月の生命の言葉

「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり」若山 牧水
秋の夜長、ひとり静かに酒を飲み、来し方行く末を思い人生を考える。みんなで楽しく飲む酒もよいが、心を清ましてひとり飲む酒はまた格別の味わいである。『路上』

若山牧水(わかやまぼくすい)
一八八五〜一九二八年。歌人。本名「繁」。宮崎県出身。歌誌「創作」を創刊主宰し、浪漫的で清新な歌を数多く残した。日本の美しい自然と季節の移ろいを詠み、旅と酒をこよなく愛したことで知られる。
                        東京都神社庁「生命の言葉より」