五月の生命の言葉

「われ人に勝つ道を知らず われに勝つ道を知る」柳生宗矩
自分の心の中に巣食う敵、つまり邪念や怠惰心、臆病といった諸々のものを追い払ってこそ、他人に勝つ道も開ける。他人と勝負することを考えるより、まず、自分と闘って勝たなければならない。

柳生宗矩(やぎゅうむねのり)
一五七一〜一六四六年。江戸時代初期の剣豪。徳川将軍家に仕え、将軍・秀忠や家光の剣術の師範となり大名にまで出世した。戦場における単なる武術を「剣禅一致」などの理念をもって精神性のある武道へと高め、後の武士道に影響を与えた。隻眼の剣士・柳生十兵衛は宗矩の長男。
                         東京都神社庁「生命の言葉」より