七月の生命の言葉

「人の一寸我が一尺」日本のことわざ
「人の一寸は見えるが我が一尺は見えぬ」とも言う。一寸・一尺は欠点の大小について言っている。人の欠点なら、ちょっとしたものでも見えるが、自分の欠点は、大きなものでも自分には見えないものだ、という意。
解説・金子武雄『日本のことわざ』

金子武雄(かねこたけお)
一九〇六〜一九八五年。東京大学文学部国文科卒。上代文学専攻。東京大学教授から同名誉教授。著書に『続日本紀宣命講』『延喜式祝詞講』。ことわざの研究でも知られ、「ことわざは民衆が実生活の体験のなかから人間や人生に対する批評として生み出されたもので、(中略)伝えられたい文化遺産といってよい」と述べている               東京都神社庁「生命の言葉」より