一月の生命の言葉

「あたらしくつくりし伊勢の宮柱うごかぬ国をなほ守るらし」明治天皇
明治二十二年に行なわれた第五十六回神宮式年遷宮に関して詠まれた御製。御遷宮は維新直後の明治二年にも行なわれたが、実質的にはこの回が近代日本最初の御遷宮である。激動の時代を生き抜くための基盤を、一層堅固なものとするための御意思と御覚悟を、拝察することができる。

明治天皇(めいじてんのう)
一八五二〜一九一二年、第百二十二代天皇。近代日本の指導者として御自身の生活に西洋文化をとり入れ、国民に新しい日本の姿を示された。文明開化の先達となる一方で皇后(昭憲皇太后)と共に九万三千余首の御製・御歌をお詠みになられた。             東京都神社庁「生命の言葉」より