六月の生命の言葉

「ちはやぶる 神の御坂に 幣まつり いはふ命は 父母のため」  神人部子忍男
荒ぶる神のいらっしゃる神坂峠にお供えをして道中の安全と無事帰還を祈るのは、自分のためではない。命を授けてくれた父母のためである。

神人部子忍男(みわひとべのこ おしお)
天平勝宝七(七五五)年、防人として厳しい任務を帯びて九州に派遣される折、東国と西国をつなぐ東山道の最大の難所である神坂峠で、故郷で自分の帰りを待つ両親を思って歌ったと言われている。

東京都神社庁「生命の言葉」より