九月の生命の言葉

「世の中に おもひやれども 子を恋ふる 思ひにまさる 思ひなきかな」紀貫之
世の中には様々な思いがあるけれど、わが子を恋しく思う気持ちに勝るものはない『土佐日記』

紀貫之(きのつらゆき)
貞観八年(八六六)〜天慶八年(九四五)。※諸説あり 平安時代の歌人で三十六歌仙の一人。延喜五年(九〇五)に醍醐天皇の命により『古今和歌集』を編纂し、仮名による序文を執筆した。『土佐日記』は我が国初の日記文学で、後の仮名文学・随筆等に大きな影響を与えた。