十月の命の言葉

「この世に客に来たと思えば何の苦もなし」伊達政宗
「この世に客に来たと思えば何の苦もなし朝夕の食事はうまからずとも褒めて食うべし。元来客の身なれば好き嫌いは申されまじ」と続く。人間の欲というものは実に際限がない。そこからいらざる不平不満が頭をもたげ、ついには身の破綻にもつながる。この世に今あるのも客の身分と思えば、全て有り難く感謝できる。

伊達政宗(だてまさむね)
一五六七〜一六三六(永禄十年〜寛永十三年)戦国時代から江戸時代初期の武将・大名。仙台藩初代藩主。米沢城主伊達輝宗の長男として生まれる。仙台藩六十二万石の基礎を築く。幼少の頃に右眼を失明し、世に「独眼竜」と呼ばれた。明治七年、伊達家旧臣達が遺徳を偲び青葉神社を創祀して武振彦命(たけふるひこのみこと)の神号が贈られた。