「是非の初心を忘るべからず 時々の初心を忘るべからず 老後の初心を忘るべからず」 世阿弥
物事をはじめた未熟なころの初心を忘れてはいけない。それぞれの成長段階における初心を忘れてはいけない。老境に入った時の初心を忘れてはいけない。人生は常に新しい初心との遭遇で、これら初心の積み重ねが無限の可能性につながるのである。
世阿弥(ぜあみ)
一三六三〜一四四三年。室町前期の能役者。室町幕府の保護を受け父である観阿弥と共に猿楽能を完成させた。また能の脚本である謡曲を数多く記し、『風姿花伝』をはじめ優れた能楽の芸術評論書を著して能の神髄を明らかにした。
東京都神社庁「生命の言葉」より